【宿泊施設の利用率】

 収容人員数で宿泊人数を割るとその施設の利用率を示す指数が得られる。表3は主要温泉の利用率番付である。利用率があまり小さいと、施設の運営がきゅくつになり、期待したサービスが得られない心配がある。もっとも、ここに示した番付はそれぞれの温泉地にある多数の施設の平均であるので、一つの指標に過ぎない。この数値が良くない温泉場でも、よいサービスが得られる宿はいくつもあることをことわっておく。またこの逆もあろう。
 昭和五十五年、利用率二〇〇日/年以上の横綱は東名高速道に沿う浜名湖畔館山寺、石川県山代、和倉、兵庫県有馬である。大関は片山津、石和、白浜、関脇は別府、登別、小結は鬼怒川、下呂となる。我々が関心を持つ箱根は一一九・五日/年で一四位前頭三枚目になる。箱根では週末とか夏休みなどの特別な時期をはずすと混雑しないで宿泊できるということになる。
 昭和四十四年一一一パーセント(四〇六/年)の利用率であった有馬は横綱ではあるが、半減し、勝浦、登別も横綱から前頭に落ちている。道後も利用率は半減し大きく落ち込んでしまった。利用率が著しく高くなったのは、館山寺、山代、和倉、石和などで、いずれもあまり温泉には恵まれていない地域であることが注目される。

表3 宿泊施設利用番付表(日/年)

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※本文書は昭和61年発行の『箱根温泉史』記載事項です。現在の事実とは異なる部分があります。

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