【大平台温泉】

 新期外輪山浅間山の東麓、神山泥流が形成した段丘状の平担面が大平台。標高三三〇メートル。登山電車は塔之沢かr急峻な斜面を登り、珍しいスイッチバックで折り返し大平台駅に着く。箱根方面行きバスでは小田原から二五分。
 昭和二十六年、宮之下からの引湯で開発された温泉場。源泉は大平台地区一一二名の共同出資で掘削された。掘削深度六三メートル。当初の湧出量は四二二ℓ/分。この温泉を多くの人々が分けあったので、各施設の使用量は比較的少ない。大きな旅館などがないのはこのためである。泉質、ナトリウム―塩化物泉。大平台地区内での温泉掘削は昭和三十七年、早川河床で着手され深さ七〇〇メートルで温泉の湧出をみた。現在、源泉数七。泉質、アルカリ性単純温泉、ナトリウム―塩化物・硫酸塩泉など。
 かつて大平台は箱根細工の名産地であったが、温泉が引けた今ではほとんど影をひそめてしまった。
 浅間山の登山口。名水姫の水を求めて集まる人も多い。年中行事として大平台温泉祭り(八月上旬)。旅館二七軒。

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※本文書は昭和61年発行の『箱根温泉史』記載事項です。現在の事実とは異なる部分があります。

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