【大正八年の組合員】

 ではこの箱根温泉宿組合に参加した箱根温泉の旅館主たちは、どのような人々であったであろうか。結成当時の名簿は見当たらないが、大正八年の『箱根温泉宿組合員名簿』によると、組合員は次のとおりである。
 湯本  万翠楼福住  福住九蔵       湯本  石泉楼小川 小川方成
 湯本  住吉     福住興三郎      湯本  大和屋   安藤伝兵衛
 湯本  古川屋    古川好公       塔之沢 新玉の湯  小川方成
 塔之沢 福住楼(塔福)沢村正吉       塔之沢 環翠楼鈴木 梅村美誠
 塔之沢 開泉楼一の湯 小川フサ       堂ヶ嶋 大和屋   森半次郎
 堂ヶ嶋 近江屋    安藤ハツ       宮之下 紅葉館   森善九郎
 宮之下(株式会社)富士屋ホテル 山口正造  宮之下 奈良屋   安藤兵治
 底倉  魁春楼梅屋  鈴木牧太郎      底倉  仙石屋   仙石丈助
 底倉  涵琴楼蔦屋 沢田かず(金偏に和)義 木賀  宮内    宮内房五郎
 小涌谷 三河屋旅館  榎本恭三       小涌谷(株式会社)小涌谷ホテル(営業主任)原田中
 芦之湯 鶴鳴館松坂屋 松坂準太郎      芦之湯 遊仙閣紀伊国屋 川辺儀三郎
 姥子  秀明館    西村秀作       仙石原 仙郷楼   石村喜作
 仙石原 俵石閣    吉田ヨシ       下湯場 万岳楼   石村要之助
 強羅  強羅館    小川方成       強羅  末広    小川方成
 強羅  一福     片桐サク       強羅  吉沢旅館  吉沢留吉

 名簿に名を連ねているホテル・旅館主は、湯本・塔之沢・堂ヶ島・宮之下・底倉・木賀・芦之湯の箱根七湯の流れを汲む人たち、小涌谷・仙石原・下湯場・強羅など新興の温泉で営業を始めた人たち、そしてその中には何人かの外来のホテル、旅館主たちも含まれ、この年代における箱根温泉を担う主な人々がすべて名を連ねている。

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※本文書は昭和61年発行の『箱根温泉史』記載事項です。現在の事実とは異なる部分があります。

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