箱根温泉 箱ぴた NEWS ポーラ美術館 小山正太郎《濁醪療渇黄葉村店》が重要文化財に指定

ポーラ美術館 小山正太郎《濁醪療渇黄葉村店》が重要文化財に指定

ポーラ美術館(神奈川県・箱根町)の収蔵する小山正太郎の名作《濁醪療渇黄葉村店》[1889年(明治22)]が、このたび重要文化財に指定されることになりました。
小山作品、そして当館コレクションが重要文化財に指定されるのは、初めてのことです。
日本の洋画黎明期における重要作となる本作品は、4月25日より京都府京都文化博物館で開催される「令和8年 新指定 国宝・重要文化財」展で展示されます。

小山正太郎《濁醪療渇黄葉村店》1889年(明治22)、油彩/カンヴァス、63.6 x 105.7 cm、ポーラ美術館

■本作品について
鷹狩りに出かけた武士の一行が濁酒(どぶろく)で喉の渇きを癒そうと、黄葉の美しい村の酒屋に立寄る様子を描いた作品です。
イタリア・ルネサンス期に発明された一点透視図法を用い、樹木や家屋を配した道の上に点景人物を描きこむ「道路山水」と呼ばれる写生画で、小山が得意とした動的な構図法により描かれています。
褐色調の色彩でまとめられた画面は、イタリア人画家アントニオ・フォンタネージに始まる「脂派(やには)」の作風を示しており、秋晴れのすがすがしい空気と小川が流れる、農村の湿った土の香りが伝わってくるかのようです。
1878 年(明治11)に工部美術学校を退学した小山は、1889年(明治22)に同窓の浅井忠らとともに明治美術会を結成し、国粋主義による洋画排斥運動に対抗することとなります。
本作品は、1890年(明治23)11月の明治美術会第2回展への出品作であり、同志らとともに再び洋画界を盛り立てようと奮闘する小山の、卓越した画技が感じられる代表作です。

■小山正太郎について
1857 年(安政4)、新潟 ― 1916年(大正5)、東京
1871 年(明治4)に政治家を志して上京。同年、川上冬崖の洋画塾「聴香読画館」に入門、洋画修学の道に進む。
1876年(明治9)、工部美術学校に入学し、イタリア人画学教師アントニオ・フォンタネージの教えを受ける。
画塾「不同舎」を設けて後進を育成するとともに、東京師範学校の図画教師をつとめるなど、日本の美術教育の発展に尽力した。

■本作の展示予定
「令和8年 新指定 国宝・重要文化財」展
会期:令和8年4月25日~5月17日
会場:京都府京都文化博物館
Webサイト:https://www.bunpaku.or.jp/

■参考情報
文化庁からの報道発表については、文化庁Webサイトをご覧ください。

ポーラ美術館ってどんなところ?

 
外観2002 年に「箱根の自然と美術の共生」をコンセプトに神奈川県箱根町に開館。 印象派から20世紀にかけての西洋絵画を中心としたコレクションを核とする展覧会を開催する一方で、 現代美術の第一線で活躍する作家たちの作品も展示し、 同時代の表現へと展望を拡げている。 富士箱根伊豆国立公園という立地を生かした森の遊歩道では四季折々の豊かな自然を楽しめる。
 

 

ポーラ美術館公式ホームページ
http://www.polamuseum.or.jp/

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