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町内視察研修を終えて「甘酒茶屋」編 by桐谷綾子

桐谷
箱根温泉おかみの会 理事 桐谷綾子です。

今日は半夏生。早いものでもう一年も折り返し点です。このたびの内覧会、町内視察研修会については、杉山会長、事務局の方々にひとかたならぬお世話をいただきましたこと、ありがとうございました。

 

スマホの写真もいっぱいになり、各施設での温かな心遣いに感謝の気持ちでいっぱいです。
新しくおかみの会に入会なさった若くて美しい天悠の女将様とのご縁も出来たこと、何より嬉しゅうございます。

箱根 甘酒茶屋

標高693mに位置する甘酒茶屋。400年の歴史があります。
13代目山本聡当主にお話を聞きました。


甘酒は江戸時代から変わらぬ製法。地場産の米と米麹だけ、余計なものは入れない。
柔らかく炊いたごはんに麹を加え数時間発酵させる。
そのため一夜酒(ひとよざけ)とも呼ばれる。

冬に飲まれることが多いので冬の飲物と思っている人も多いが、甘酒は夏の飲物。
飲む点滴と思うほど栄養豊富。


13年前に建て直されたこの建物、当時の情調に浸れるように茅葺屋根、囲炉裏、自在鉤。
以前の古い柱や梁はそのまま使用し、土間は三和土。土を使うと埃が立つとなかなか許可が下りなかったとのこと。


祖母の時代は一週間、いや10日に一人しか客がなく生活が成り立たなく、近くにあった茶店も廃業。
そんな中でも伝記小説作家 城山三郎氏も足を運ばれたとのこと。


年中無休のこの茶屋だけが灯火を守り続けた。続けた理由はお客様が頼りにしていてくれたから閉めるわけにはいかない。
今でも続いているのはお客様のおかげと・・・。


コロナ禍で分断された人と人との繋がり。もう一度取り戻されようと、地域のみなさん、旅人との出会い・つながることではじまる人との縁。
おろそかにせぬようにと心がけていらっしゃる茶屋のみなさん。

ほっと一息。

居心地のよい場所であること・・。


 

2018年 「箱根八里」は日本遺産に認定されました。
天下の険の難所で400年もの長きにわたり続けられた甘酒茶屋。
日本文化の伝統、おもてなしの心も含めての継承でもあります。
これから100年先までもこの茶屋を続ける・・・いや茶屋という文化を守っていくという若き13代当主山本聡様。


静かな物腰で語る。箱根の文化人としての秘めたる情熱。真の姿にお目にかかりお話を聞くことが出来、私も熱いものを感じた研修会でした。ありがとうございました。

 

 

甘酒茶屋 甘酒茶屋
〒250-0314 神奈川県足柄下郡箱根町畑宿 二子山 395-28
TEL 0460-83-6418
http://www.amasake-chaya.jp/

 

 

 

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