仙石原には各地に湿原があり、ノハナショブやサギスゲ、モウセンゴケやイシモチソウ等南関東には珍しい湿原植物や食虫植物が繁茂していたが、高原分譲地等の造成が進むにつれ、一挙に絶滅する危険にさらされるに至った。
つたや旅館の沢田武太郎氏や仙石原村助役小林卂氏らが文部省に訴え、三好学博士の調査の結果、湿原の価値を高く評価され、国指定の天然記念物として台ヶ岳西麓〇.七ヘクタールを保護することになった。昭和九年(一九三四)のことである。
【保護への第一歩
〈天然記念物「仙石原湿原植物群落」の指定〉】
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